出雲神楽とは、岩屋戸から天照大神を引っ張り出したひとり
「アメノウズメノミコト」の舞をそのままに受け継ぐ、
出雲地方(島根県東部)に伝わる伝統芸能です。
古事記、日本書紀の「神代」には、
神楽の元となった出雲神話が多数挿入されており、
そこに登場するスサノヲ、オロチ、オオクニヌシ、イナタヒメ。
すべて雲南市を流れる斐伊川にまつわる神話です。
雲南市内には現在、15もの神楽社中があり、
出雲神楽は地域の郷土芸能として脈々と受け継がれています。
佐世神楽社中が新しい創作神楽を演じています。
その演目は、これまで誰も演じようとしたことのない「黄泉比良坂(よもつひらさか)です。
古事記に登場する、黄泉の国(あの世)と現世(この世)との境「黄泉比良坂(よもつひらさか)」。
イザナギとイザナミの物語を神楽にしたものです。
物語の最後には、イザナギが黄泉比良坂を大きな岩で塞いでしまい、イザナミは「私はあなたの国の人々を一日に千人絞め殺しましょう」と言い、するとイザナギは「お前がそんなことをするなら、私は一日に千五百の産屋を建ててみせよう」と言って別れます。この物語を神楽で演じるとどのようになるのでしょう。
黄泉の国から帰ったイザナギは、けがれを落とすためにある泉でみそぎをします。その時、その左目から生まれた神が天照大神(あまてらすおおみのかみ)、右目から生まれたのが月読命(つくよみのみこと)、鼻から生まれたのが須佐之男命(すさのおのみこと)。
これが神話の世界で有名な「三貴子」の誕生の場面になります。
いわゆる神話のルーツといえる黄泉比良坂。そこは松江市東出雲町の「伊賦夜坂(いふやざか)」であったと伝えられるので演目は「伊賦夜坂」となっています。
是非ご覧になってみてください。
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